生存バイアスについて

“山下達郎さんが「最近、音楽の質が低くなった、昔の音楽は良かった、という人がいますが、それは違います。昔も質の低い音楽はたくさんあった。低質の方が多かった。でもそれらは時と共に忘れ去られ良いものだけが残ってる今だから昔の音楽は良質のものばかりという印象を受けるのです」って言ってた。”- Twitter / まりえしーる

こういうのを"生存バイアス"と呼びます。
敗れ去ったものは意識しないと目に入らなくなりますから、生き残ったものだけで考察しがちなんですね。例えば「プロ野球選手はサラリーマンに比べて圧倒的に高給である」という一般的なものの見方がありますが、そもそも殆どの選手は5年と立たず解雇されてしまいます。サラリーマンは仕事の出来が悪くても滅多なことでは解雇されたりしませんが、プロ野球選手は違います。1年1年が生存をかけたサバイバルレースです。すなわち、現在プロとして生き残っているというだけでかなり優秀であるということになります。さて、ここまで考えると単純な比較はできなくなるということが理解していただけるかと思います。生存バイアスは結構見落としがちなので、常に意識していたいですね。